まあどういたこと!!ひとっつもうれんちや!?またシステム上の問題?

てなことで
自分が読む本買いに久々ブオフに。
ガソリン代160円突入からこっち、ちっとも東のほうには行ってません。

「君と僕。」の5巻が欲しかったのに、ない。

これかって来ました。
夜のピクニック (新潮文庫)/恩田 陸

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夜のピクニック ピクニックパック

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例の「本屋大賞」のやつです。
こないだ
「四日間の奇跡」が面白かったので、詠んでみようと思って。


四日間の奇蹟/吉岡秀隆

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しかしこっちはブーでした。

期待してたのに。
①吉岡秀隆、抑えすぎ。いっそ玉木宏とかがよかったかも。
天才ピアニストが指を失った(原作では文字通り欠損になってたのに映画では麻痺になってた)暗さばかりが前面に出てて、彼の中にまだ残っている未練・嫉妬・悔しさなどが伝わりにくい。ただ、父性を強く感じさせるのは彼ならでは。子役を撫でるしぐさがとてもやさしく自然だった。

同じように他人の子を引き取って育てるのは「三丁目の夕日」での茶川先生もそうだが、こちらはもっと喜怒哀楽があり、感情移入できた。
玉木なら、天才ピアニストの孤独をもっとシャープに表現できたかもしれない。しかし、障害のある子を育てる役には見えたかどうか・・・。

②子役の子が、上手いは上手いのだがいかんせん大きすぎる。しずちゃんを思わせる笑顔や、肩の線が十分に「大人の女」っぽい。まあ、初潮を迎えるシーンがあるくらいだからそういう年頃でもいいのかもしれないが、障害をもちながらも天才的にピアノが弾け、なおかつヒロインを受け入れちゃうキャパの広さを見せるなら、もう少し神秘性があればよかったなあ。

③平田満と西田敏行役が逆の感じ。
芸達者な西田も唯一外科医の役は似合わないかも、と思ってしまった。平田のほうができる医者っぽかった。でも、ラストあたりで妻の手を取るシーンは、せりふがないのに、ワンシーンだけで泣かせる演技はさすがです。

④石田ゆり子が原作の持つ、薄幸だけどたくましいバツイチ女性のイメージにあってない。弱すぎる。大体いまどき、4大続いた旅館で直系が継いできたというだけで愛妻を離縁する大学出の男がいるか?原作は村全体が連綿と続く「大家族」としてのコミユニティを作り上げていて、ヒロインはその世界を壊したくなくて自ら離縁するという設定だった。こっちのほうがずっと納得できるし、感情移入できる。おまけに旅館そのものも、4代続いたと威勢のいいことを言う割には、しょぼい民家で農家にしか見えない。客の姿もないし。

⑤入所者の存在が薄く、命の不思議、重さを感じさせるにはいたらない。背景がうすっぺらい。せっかくのお膳立てが生かせていない。


そういうわけでやっぱり原作は映画よりいいなあと思ってしまった典型となった。
しかし
やっぱり生に響くピアノは良い。
開くとちおりちゃんのピアノが流れる小説版、てないかな?



トワイライト (文春文庫)/重松 清

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このごろ昭和を懐かしむブームですが
この本もその類かもと思っちゃうんですが
辛口です。
あのころは良かったなあとかいうだけでなく、「あのころ」が「こんなに」なっちゃったよ、というつらい事実がありまくりで。
実際こんなもんだよなあと思うと、もっとつらい。

でも

主人公が住んでて嫌だった団地も、今手に入れて「憧れてたのとは程遠い狭い家」っていうのも、本当は一緒なんだよね。

だってブタが住んでた昭和の家なんて
庭だと思ってたのなんて「花壇」だった。
隣の家までそこそこ距離あったと思ったのに、手を伸ばせば届く距離だった。
いくつか部屋があったと思ったのに、寝るのが精一杯くらい。
でもそれでよかった。
だってモノがなかったから。布団はたたんで押入れ、ちゃぶ台はたたんで部屋の隅、本棚も机も椅子もなく、あるのは小さな冷蔵庫と手動の洗濯機、テレビとたんすがふたさお。それで4人家族が十分暮らしてた。
貧乏だったけど、みんなそうだったから気にならない。

ブタは地方で、主人公は都心近くで育ち、70年代を生きたというだけでこんなに違うのかな。
ただ、でも、たしかに未来はばら色に見えた。子供のころ。

手塚治虫先生が描いて見せた未来は、ビルの間を透明なチューブが縫い、その中をタイヤのない車が飛び交っていた。科学の恩恵に誰もがあずかれ、幸せに見えた。

それが
「ノストラダムス」で
21世紀はないかも、という世紀末思想になった。
オイルショック、バブル崩壊ときて、

いまや定年まで勤めるなんていうのは過去の話。
リストラ以前に正職員で採用されることがない。

かくいうブタも正職員じゃありません。
定年まで勤めるつもりだった病院は10年前に辞めちゃいました。

だけど、
この本の主人公のようにまでは現在を否定してはいません。
複数出てくる主人公のなかで唯一、(不倫に片足つっこむけど)妻と子供を大事にして、リストラにもめげず海外で出直そうという凄い決意をする家庭が救い。

ブタんちも、子供が未来です。
今の自分に未来がないわけじゃないよ。

ブタだって未来を持ってます。

それは民家改修型の小規模デイサービスの運営。
宅老所をやりたいなって。

ケアマネも介護福祉士も看護師もいる。運転手も調理師も事務員も、必要な職種は全部居ります。借りられる物件もある。
でも
当座の資金がないんだよなあ。





お土産にもらった「カープかつ」。学校の机の上で撮ってたら「まあ、オタクねー」と笑われた。
ハイ、オタクです。